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金融資産1億円を超えたらプライベートバンキングを利用しよう

カテゴリー: 経営・コンサルティング

1億円の金融資産をどのように活用していますか?低金利の中、預貯金だけでなく、新NISAなどの投資信託を始める人も増えてきました。

しかし、もっと有利に、しかも、1人ひとりのニーズにきめ細かく対応した資産運用が可能かもしれません。そのカギを握るのが「プライベートバンキング」です。

本記事では、金融資産1億円を保有する中小企業経営者・個人事業主の方向けに、プライベートバンキングの基礎知識と導入のメリット・デメリットを紹介します。「自分の資産は自分でしっかり管理したい」「専門家に相談しながら最適な資産運用を検討したい」とお考えの方は、本記事を読み、自分自身に最適な資産運用・管理の第一歩を踏み出してください。

プライベートバンキングとは?

プライベートバンキング

プライベートバンキングとは、富裕層向けに特化した資産管理・運用サービスです。

従来の銀行の主なサービス内容は、次の3点が中心でした。

  • 預金業務:顧客の預貯金を安全に保管・管理する
  • 融資業務:資金の必要な顧客や企業にお金を貸し出す
  • 為替業務:振込や手形の発行などを行う

しかし、預貯金以外にも積極的な資産運用に関心を持つ人が増えるとともに、通常の銀行業務以外にも、幅広いニーズが生まれるようになりました。それに応えてプライベートバンキングでは、上記のサービスとは別に、以下のようなきめ細やかで高度なサービスとサポートを提供します。

専任の担当者(プライベートバンカー)による資産管理方法の検討

経験豊富なプライベートバンカーが、顧客の資産状況、リスク許容度、ライフプランなどを丁寧にヒアリングした上で、1人ひとりのニーズに合致した最適な資産運用プランを提案します。また、現在の税法に基づいて財務を管理できる最善の方法を検討するとともに、将来の事業承継や資産承継の計画を立案し、具体的な対策を実行します。

幅広い金融商品の提案と投資戦略の立案

富裕層向けに特化した、一般の投資家には利用できない限定的な投資商品や、海外の投資商品などを取り扱います。また、独自の投資情報網を活用し、最新の市場動向や投資先に関する情報を提供します。また、アドバイザーとして投資戦略の立案なども行います。

顧客1人ひとりのニーズに合わせた高度なサービスの提供

プライベートバンキングのサービスには、非金融系のサービスも含まれます。例えば資産運用に関するセミナーやイベントへの優先的な招待のほかに、オーダーメイド旅行のあっせんや、最先端医療施設・高級老人ホームなどの情報提供などの特別なサービスを提供する場合もあります。

プライベートバンクとプライベートバンキングの違い

世界のプライベートバンキング

プライベートバンキングは、銀行や証券会社などが提供するサービスです。一方、プライベートバンクは、プライベートバンキングサービスを専門に提供する銀行を指します。

プライベートバンクを直訳すると、Private Bank(私的な銀行)。プライベートバンクはスイスで誕生し、今なお「プライベートバンクの聖地」とされています。世界の超富裕層や富裕層が集まる「スイス銀行」は、スイスを拠点としたプライベートバンクの総称です。

スイスをはじめ、世界には数多くのプライベートバンクがありますが、日本には専業のプライベートバンクはほとんどありません。しかし、近年では、多くの銀行や証券会社がプライベートバンキングサービスを立ち上げています。

日本では、プライベートバンキングのサービスが提供されるようになって、比較的日は浅いのですが、日本固有の税制や法務があるため、国内金融機関を通じてプライベートバンキングのサービスを利用する富裕層が多くなっています。

プライベートバンキングのメリット・デメリット

資産を保有する中小企業経営者や個人事業主にとって、プライベートバンキングの利用は魅力的な選択肢ですが、実際に利用を始める前に、そのメリットとデメリットを押さえておきましょう。

プライベートバンキングのメリット・デメリット

プライベートバンキングのメリット

プライベートバンキングのメリットは、以下の6点に大別することができます。

1.専門的な資産運用サービスを利用できる

プライベートバンキングでは、経験豊富な専門家が、顧客1人ひとりのニーズに合わせた資産運用プランを作成・提案します。複雑な金融商品をわかりやすく提案してもらったり、個々人のリスク許容度やライフプランに合わせたサポートを受けることができます。

2.幅広い金融商品を提案してくれる

プライベートバンキングが提案する金融商品の中には、一般的な銀行や証券会社では取り扱っていないような、数千万~億単位の投資ができる金融商品、プライベートファンドやヘッジファンドなどのオルタナティブ投資商品を提案してくれます。

3.専任の担当者がゴールベース資産管理を行ってくれる

プライベートバンキングでは、顧客1人ひとりに対して専任の担当者が付きます。この専任の担当者が顧客へのヒアリングを通してまず行うのは、顧客のゴール(資産運用の目的)です。人生の究極のゴールを聞き出し、「〇歳までに〇〇したい」といった形で、各フェーズで中間ゴールを定め、そのゴールごとに資産運用を決定していきます。こうした資産管理は「ゴールベース資産管理と呼ばれます。顧客の「その人だけのゴール」を目指して、中長期的に資産運用を行う手助けをしてくれるというメリットがあります。

4.専門的な情報が得られる

プライベートバンキングの専任担当者は、経済や市場に関する専門家であり、必要な最新情報を提供してくれます。そのほかにも、投資に関するセミナーなどを提供してくれる場合もあります。

5.ブラックカードなど、限られた人しか受けられないサービスが利用できる

プライベートバンキングのサービスの中には「ブラックカード」に代表されるように、限られた人しか所有することのできないカードや、参加者限定のサロンやゴルフ場などが利用できるというメリットがあります。プライベートバンキングのサービスの中には、これらの非金融系のサービスが含まれます。

6.コンシェルジュサービスが受けられる

プライベートバンキングを利用することで、オーダーメイド旅行の手配や不動産売買のサポートなど、ライフスタイル全般に関するコンシェルジュサービスを受けられる場合があります。

プライベートバンキングのデメリット

プライベートバンキングを利用する前に、あらかじめデメリットを理解しましょう。

1.手数料が高い

プライベートバンキングを利用する場合の手数料は、銀行によって異なりますが、一般的に「預かり資産金額による手数料」「固定報酬」「売買手数料」「成功報酬」がかかります。さまざまなサービスを受けることができる反面、運用できちんと利回りが出せていないと、投資による利益を出すことが難しくなってしまうでしょう。

2.サービスを誰でも受けられるわけではない

プライベートバンキングの利用には、審査を現金や有価証券などの流動資産で1億円以上の保有が必要となります。また、保有資産の条件を満たしていても、審査などで認められないケースもあります。

3.専任の担当者と信頼関係が構築できない場合がある

プライベートバンキングの専任担当者は、一般的に高い専門性とスキルを備えています。ただ、人によっては「考え方が合わない」、「提案を押し付けてくる(あるいは、必要な時に提案をしてくれない)」などと感じて、信頼関係を構築しにくい場合もあります。専任担当者が信頼できない場合、プライベートバンキング本来のメリットを、十分に受け取ることが難しくなります。プライベートバンキングの利用を決める前に、十分に話し合いの機会を持ち、相性も含めて判断することが重要です。

プライベートバンキングとウェルスマネジメントの違い

プライベートバンキングとウェルスマネジメントは、ともに富裕層向けの資産運用・管理サービスです。提供するサービス内容には共通する点も多いのですが、主な違いを以下の3つの観点から説明します。

富裕層向けの資産運用・管理サービス

サービスの対象者

プライベートバンキングが資産1億円以上の富裕層を対象としているのに対し、ウェルスマネジメントは資産形成や運用に関心を持つ資産数千万円以上を保有する人を対象としています。また、プライベートバンキングは、それぞれ独自に審査を行い、審査を通った富裕層だけにサービスを提供する点にも違いがあります。

サービスの内容

プライベートバンキングは資産運用を中心としたサービスを提供。金融商品の提案や運用、ポートフォリオ管理、相続対策などを行うのに対し、ウェルスマネジメントは事業承継支援や不動産コンサルティングなど、より幅広い支援を行います。一方、プライベートバンキングには、ブラックカードの提供やオーダーメイド旅行の手配など、そこでしか受けられない独自の富裕層向けサービスの提供も含まれています。

担当者

プライベートバンキングが専任の担当者が一貫して対応するのに対し、ウェルスマネジメントは、サービスの内容によって各分野の専門家が連携を取りながら担当するという違いがあります。

ウェルスマネジメントについては次の記事で詳しく説明しています。関心のある方は、ぜひ参考にしてください。
富裕層向け資産管理サービス「ウェルスマネジメント」とは ?

まとめ

本記事では、プライベートバンキングについて、あすかタックス&コンサルティングが解説しました。プライベートバンキングは、1億円の金融資産を持つ中小企業経営者や個人事業主にとって、資産をより効果的に管理・運用するために、ぜひ検討したいサービスです。

プライベートバンキングでは、専任の担当者による個別相談や、幅広い金融商品へのアクセス、コンシェルジュサービスなど、従来の銀行サービスでは得られない多くのメリットを受けることができます。積極的な資産運用を行いたいが、専門的な知識がない、適切なアドバイスを受けたいとお考えでしたら、プライベートバンキングは、その有力な選択肢です。

信頼のできるプライベートバンクを知りたいとお考えでしたら、まずはあすかタックス&コンサルティングの無料相談をご利用ください。ご自身のライフプランに合った最適なプライベートバンクをご紹介いたします。

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代表 石井 輝光

貴社の社長にも質の高い国の経営改善・M&Aの認定機関として経営改革、資本性ローン等、地主・大家さんのタックス&コンサルティング、顧問等の支援を通してお伝えします。
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