どっちがオススメ？Airbnb投資と不動産投資の違い

不動産投資の一つの選択肢として、近年、注目を集めているAirbnb投資。 「手軽に始められる」「高収益が期待できる」など、魅力的な側面もあれば、同時に「リスクもある」という声も聞かれます。

本記事では、Airbnb投資のメリットとデメリットを不動産投資と比較しながら解説し、どちらの投資がご自身の目的に合っているのかを分かりやすく紹介します。

Airbnb投資とは

Airbnb投資とは、自宅や所有する賃貸物件をAirbnbなどの民泊プラットフォームに登録し、旅行客などに宿泊を提供することで収益を得る投資手法です。近年、旅行のスタイルが多様化し、個性的な宿泊を求める人が増えたことで、Airbnbは世界中で急速に普及しています。Airbnb投資の特徴や流れについて、詳しく見ていきましょう。

Airbnbとは？

Airbnbは、Airbed（エアーベッド）＆Breakfast（ブレックファースト）に由来し、空き部屋にエアーベッドを置いて簡単な朝食を提供することから始まりました。

家に1室でも空き部屋があれば、Airbnbに登録するだけで資金0円でも始められ、貸し出して得たお金はAirbnbからすぐに口座に入金されるという気軽さが多くの人に支持されて、Airbnbは世界中に広がっています。日本でも2023年3月までの12か月間で4,055億円の売上を創出し、都市部だけでなく地方へも広がりを見せています。

Airbnb投資の特徴

Airbnb投資には以下のような特徴があります。

自宅や所有する賃貸物件で始められる

自宅や所有する賃貸物件をそのまま活用できるため、不動産を購入するよりも少ない初期費用で始めることができます。

柔軟に運用できる

自室の空き部屋を貸し出したり、住み手のいなくなった一軒家を丸ごと貸し切りにしたり、旅行者のニーズに合わせて柔軟に運用できます。

国際交流ができる

現在のインバウンド需要の高まりによって、さまざまな国籍の人が日本を訪れます。Airbnbの利用者のほとんどが外国人であるため、外国人との交流を楽しむことができます。

Airbnb投資の始め方

Airbnb投資は簡単な手続きで始めることができます。以下にその流れを紹介します。

1.物件の準備

宿泊に適した物件を用意し、「誰」をターゲットに、「どんなふうに」利用してもらうかを最初に明確にして計画を立てます。ターゲットとコンセプトに合わせて、必要な家具や備品を整えます。

2.民泊新法の登録

Airbnbを始めとした旅行者に住宅を貸し出す事業は「民泊」と呼ばれます。民泊を始める際には物件が所在する自治体に、必要書類とともに届出を行わなければなりません。特に自動火災報知機や誘導灯などの消防設備の設置が必要なので、消防署に問い合わせ、確認しておきましょう。

3.Airbnbの登録

Airbnbに物件情報を登録します。登録は無料で行うことができます。物件が魅力的に見えるような写真を工夫し、アクセスや観光情報などロケーションを記載した説明文を作成します。

4.ゲストの予約受付

ゲストからの予約を受け付け、チェックイン・チェックアウトの手続きを行います。

5.清掃・管理

宿泊ごとに部屋の清掃やリネン交換を行い、常に清潔な状態を保ちます。

Airbnb投資のメリット・デメリット

Airbnb投資には、従来の不動産投資とは異なる魅力的なメリットがある反面、押さえておく必要があるデメリットもまた存在します。ここではAirbnb投資のメリットとデメリットを整理しておきます。

Airbnb投資5つのメリット

メリットの代表的なものとして、次の5点があります。

1.高収益の可能性

近年、インバウンド需要が増しており、立地や時期次第では、通常の賃貸収入を大きく上回る高額な宿泊料金を設定でき、高収益が期待できます。特に観光シーズンやイベント開催時など、需要が高まる時期には、より高い収益が見込めます。

2.初期費用が比較的少ない

既存の物件を活用できるため、不動産を購入するよりも少ない初期費用で始めることができます。家具や家電の購入費用も、中古品を活用したり、必要なものだけを揃えたりすることで抑えることができます。

3.柔軟な運用

閑散期には自身で利用したり、他のプラットフォームで貸し出したりと、柔軟な運用が可能です。短期で貸し出すことができるため、市場の状況に合わせて柔軟に価格設定や空室対策を行うことができます。

4.世界中の人々と交流

様々な国籍の人々と交流できる機会があり、新たな発見や経験につながる可能性があります。

5.空室リスクの軽減

短期滞在型のサービスのため、長期賃貸よりも空室が長期化するリスクは低くなります。需要と供給のバランスを見ながら、柔軟に価格設定を行うことで、空室率を低く抑えることができます。

Airbnb投資5つのデメリット

デメリットを理解し、実際に始める場合にはそのリスクを回避する方策を考えましょう。

1.近隣住民とのトラブル

騒音やゴミ問題など、近隣住民とのトラブルが発生する可能性があります。地域によっては、民泊に対する規制が厳しく、トラブルに発展しやすいケースがあるため、事前に自治体に問い合わせることが必要です。

2.法規制の複雑さ

民泊に関する法律や条例は、地域によって異なり、頻繁に改正されることがあります。そのため、Airbnb投資を行う場合には、専門家の助けを借りて、常に最新の情報を把握しながら法規制を遵守し、運用する必要があります。

3.収益の安定性に欠ける

季節変動や経済状況の影響を受けやすく、収益が安定しない可能性があります。需要が低い時期には、空室が多くなり、収益が減少する可能性があります。

4.管理の手間

ゲストとのやり取り、部屋の清掃、リネン交換など、管理の手間がかかります。複数の物件を運営する場合には、さらに多くの時間と労力を必要とします。

5.税金対策の複雑さ

Airbnb投資によって得た収入から必要経費を引いた所得が一定以上の金額であれば、確定申告が必要となります（給与所得者の場合は20万円以上、給与所得者以外であれば38万円以上）。通常の不動産投資とは異なり、自宅をAirbnbで民泊している場合と賃貸物件として利用している場合では扱いが異なるため、誤った申告をしないように注意が必要です。税金の申告に関しても税理士など専門家に相談しながら進めていきましょう。

Airbnb投資と不動産投資の違い

Airbnb投資と一般的な不動産投資の違いを整理しておきましょう。

1 収益の安定性

•Airbnb投資

• 季節変動やイベント開催など、外部要因の影響を受けやすく、収益が変動しやすい傾向にあります。
• 特に観光シーズンやイベント開催時期には高収益が期待できますが、閑散期には空室リスクが高まり、収益が減少する可能性があります。

•不動産投資

• 長期的な賃貸契約を結ぶため、収益が比較的安定しています。
• 物件の立地や築年数、設備などによって、家賃相場や入居率は異なりますが、一般的にAirbnb投資よりも収益の安定性は高いと言えます。

2 初期費用

•Airbnb投資

• 既存の物件を活用できるため、不動産を購入するよりも少ない初期費用で始めることができます。
• 家具や家電の購入などもフリマサイトなどを活用し、また届出も自分で行うなど、初期費用を抑えることができます。

•不動産投資:

• 物件購入費用に加え、仲介手数料、登記費用、リフォーム費用など、多額の初期費用がかかります。
• 融資を利用することで、初期費用を抑えることができますが、金利負担や返済期間なども考慮する必要があります。

3 リスク

•Airbnb投資

• 近隣住民とのトラブル、法規制の変更、プラットフォームの利用規約変更など、様々なリスクが考えられます。
• 空室リスクも高く、収益が安定しないという点も大きなリスクの一つです。

•不動産投資

• 空室リスク、家賃滞納リスク、不動産価格の下落リスクなど、様々なリスクが考えられます。
• 長期的な視点で投資を行うため、経済状況や社会情勢の変化による影響を受ける可能性もあります。

4 運用方法

•Airbnb投資

• 短期的な視点で運用を行い、柔軟に価格設定や空室対策を行う必要があります。
• ゲストの応対、部屋の清掃、リネン交換など、管理の手間がかかります。

•不動産投資

• 長期的な視点で運用を行い、安定した家賃収入を得ることを目指します。
• 入居者の募集、契約手続き、家賃の回収など、一定の管理業務が必要となりますが、専門家に依頼することも可能です。

Airbnb投資が向いている人、不動産投資が向いている人

Airbnb投資に興味がある人の中には、Airbnb投資と不動産投資のどちらを始めるべきか、迷っている人もいるかもしれません。以下にそれぞれの投資が向いている人をまとめました。

Airbnb投資が向いている人

•短期的な高収益を目指したい人

観光シーズンやイベント開催時など、短期的な高収益を狙いたい人は、Airbnb投資を検討してください。

•柔軟な運用がしたい人

空室状況に応じて、柔軟に価格設定や利用期間を変更したい人はAirbnb投資に向いています。また、 副業として運用する際でも、専門業者にまかせっきりにするのではなく、部屋を工夫したり、ゲストと応対したり、空いた時間を有効活用して積極的に運用したい人にもAirbnb投資は向いています。

•リスクを取ってでも大きなリターンを得たい人

Airbnb投資は、高い収益が期待できる一方で、収益の安定性や法規制、近隣住民とのトラブルなど、様々なリスクを伴います。これらのリスクをしっかりと理解し、適切な対策を講じることで、高収益を実現することができます。

•新しいことに挑戦したい人

投資目的のほかにも、世界中の人々と交流し、新たな体験をしたいという目標がある人にとって、Airbnb投資はまたとない機会となります。また、不動産投資の新たな可能性を探求したい人や、海外のAirbnb投資などにも興味がある人は、国内でAirbnb投資を通して経験を積むことができます。

不動産投資が向いている人

•安定した収入を得たい人

月々の家賃収入を安定的に得て、将来の資金源としたい人には、不動産投資をおすすめします。

•長期的な資産形成をしたい人

不動産を長期的に保有し、資産価値の向上を目指したい人や、相続対策としても活用したい人も、不動産投資がふさわしいといえるでしょう。

•リスクを最小限に抑えたい人

短期的な変動に左右されず、安定した投資を行いたい方。

•不動産に興味がある人

不動産に関する知識を深め、不動産投資を本格的に学びたい方

Airbnb投資と不動産投資は、それぞれ特徴が異なります。どちらを選ぶかは、ご自身のライフプランや投資目標と照らし合わせて慎重に検討することが大切です。

まとめ

本記事では、Airbnb投資について、あすかタックス＆コンサルティングが解説しました。インバウンド需要の高まりの中で、Airbnb投資は大きな機会となっています。投資を行うために新たに物件を購入するのではなく、自宅の一室や、処分を検討している古い実家などを活用し、投資することを通して、新たな可能性が広がるかもしれません。大きなリターンを望む人や、国際交流などに関心のある人も、Airbnb投資の可能性を検討してください。

反面、Airbnb投資は届出や、税金の申告などで、専門家の力を借りることが必要です。空室や空き家を活用してAirbnb投資を検討されている方は、専門家に相談してみてください。あすかタックス＆コンサルティングでは、豊富な経験を持つ税理士・コンサルタントがお手伝いいたします。

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代表 石井 輝光

貴社の社長にも質の高い国の経営改善・M&Aの認定機関として経営改革、資本性ローン等、地主・大家さんのタックス＆コンサルティング、顧問等の支援を通してお伝えします。

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